ニキビは食習慣の見直しで改善可能
なかなか治らないニキビに悩まされている、という方は多いでしょう。シャンプーや塗り薬など、スキンケア用品を見直しているのに、効果が出ないと嘆いていませんか?
実は、ニキビ改善は外側からのケアでは限界があります。食事や生活習慣の見直しなど、体の内側に作用する対策を取ることで、今あるニキビが改善するまでのスピードを向上させることが可能です。今回は、食生活の見直しについて、どんな食事がニキビ改善に有効なのか、具体的な解説をしていきます。さっそく今日から実践して、ニキビに強い肌を作っていきましょう。
ニキビを悪化させる食習慣
ニキビの原因は、毛穴に詰まった皮脂にアクネ桿菌が繁殖すること。つまり、皮脂の分泌量が増える食事をしていると、毛穴詰まりを起こしやすくなると言えます。
体の中で皮脂の材料になる食べ物は、脂肪の多いものが挙げられます。ほとんどのインスタント食品やコンビニ弁当、カップ麺、スナック菓子などは、安さや味、手軽さを重視しているので、栄養バランスまで考慮していません。そういった食品には糖分や脂肪などが多く含まれるため、習慣的に食べているとニキビだけでなく健康そのものに悪影響を及ぼしかねません。また、肉料理や揚げ物に多く含まれる動物性脂肪や、糖分が多く甘いスイーツ、米やパスタなどに含まれる炭水化物、糖質が多いアルコールなどは、ニキビの改善を遅らせ、炎症を悪化させる原因に。
忙しい毎日を送っている方は、ついつい食事が偏ってしまいがちですが、そういった生活がニキビなど肌トラブルの原因となっている恐れがあるのです。
肝心なのは「肌を回復させる」栄養の補給
すでにニキビなど肌トラブルが起こっているということは、肌がダメージを負っている状態。規模は小さいですが、怪我をしているのと同じです。改善していくには、まずダメージを回復させる必要があります。
その上で新しいニキビを予防していくことで、健康で美しい肌を作れるのです。肌組織の回復は、夜寝ている間に活発に行なわれます。この際に、「材料」となる栄養素を充分に摂取しておけば、ニキビもスムーズに改善可能です。
ニキビにはどんな食事が効くの?
ニキビ改善には、ビタミンや食物繊維、亜鉛、コラーゲンを含んだ食物が効果的です。
ビタミンは体内で「活性酸素」の発生を抑えるほか、メラニン色素の沈着やシワ・シミの発生を予防することにも効果的。今あるニキビの改善だけでなく、ニキビ跡の予防にも有効です。亜鉛は新陳代謝を活発にし、細胞の入れ替わり(ターンオーバー)を促進します。また、ニキビは消化器の調子と関連性が高いとされており、食物繊維は腸内環境を整えてくれます。
これらの食事を意識したメニュー選びは大変でしょう。栄養サプリメントを使おうと考えている人もいるかもしれません。しかし、栄養サプリメントは、補助に使う分であれば問題ありませんが、消化器官による吸収効率の低さが弱点。やはり普通の食事による摂取のほうが、効果が高いといえます。
ニキビ改善に効果的な食べ物
ビタミンが豊富な食べ物は、ピーマンや豚肉、納豆、にんじん、卵、魚、レバーなどが挙げられます。また、鶏肉や豚足、フカヒレ、カレイ、スッポンはコラーゲンを豊富に含みます。コラーゲンは肌組織の回復に必要な成分であるほか、肌のハリやツヤを取り戻してくれる効果も。ただし、コラーゲンは食べ物からの摂取効率は低いと言えます。コラーゲンの摂取のみでなく、そのほかの栄養素による効果と組み合わせを意識しましょう。
避けたほうがよい食事・食品
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脂肪が多いもの
揚げ物や肉料理など、油の多い食事は、血中脂肪を増加させてしまいます。摂取する脂肪量に比例して、皮脂の分泌量も増えていきます。コンビニ弁当やレストランのメニューには味が濃い物には、脂肪が多いものがほとんど。また、チョコレートやナッツ類なども、脂肪が多く含まれる食品です。
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米やパスタ
主食に欠かせないお米やパスタですが、実は炭水化物の塊。炭水化物は唾液や胃酸によって糖に分解され、体内で脂肪が増加する原因になります。やめるのは不可能でも、摂取する量や時間に注意しましょう。
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辛いもの
刺激物はニキビや胃を刺激し、身体的ストレスの原因に。脳にある自律神経は、ストレスや刺激を受けると皮脂の分泌量を増やす作用があるホルモンを放出します。結果としてニキビや肌トラブルの原因となる可能性があります。ニキビの炎症や化膿が酷い時は控えてください。
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カフェインやアルコール
コーヒーやエナジードリンクに含まれているカフェインは、体内でビタミンを吸収するはたらきを低下させます。また、アルコールは血流を促進するため、炎症を起こしている部位を刺激し、悪化させてしまう恐れがあります。どちらもほどほどに。