敏感肌の方の特徴に、赤みが起きやすい、痒みが起きやすいということがあります。
敏感肌とこれらの関係についてご紹介します。自分のお肌の状態を理解し、適切な対策をしていきましょう。
敏感肌と赤み
敏感肌の方の特徴は、赤みも起きやすいというのがあります。
その赤みには、肌が敏感で赤みを起こしやすい場合とアレルギー反応で赤みを起こしている場合があります。
急に痒いなと思って鏡を見ると、膨れて赤みをともなってみたり、あるいは時間がたてば、知らない間に何もなかったように普通の肌に戻っていることも。また、ある時期になると異常に肌が痒く、赤みを帯びてくるなど、要因がよくわからないまま、急に肌の調子が悪くなることがあります。
敏感肌はとても厄介な肌ですよね。
敏感肌に起きる肌の赤みはバリア機能の低下
肌が敏感で起きる赤みは、「肌のバリア機能が低下」の程度によります。
皮膚は3構造になっており、そのうち、表皮と言われている部分で、紫外線やウイルスなど外部から有害物質が肌へ侵入してこないようにバリア機能が働いています。
敏感肌の方は、バリア機能が低下しやすいために、有害物質やさまざまな刺激物が肌に侵入して、肌が赤みを起こしてしまうのです。バリア機能が低下していると、髪の毛が触れただけでも痒くなる、赤みが起きるという状態がおきます。
肌トラブルに起きる赤み
肌トラブルは肌が敏感とは違って、何かトラブル起きて、治そうとする時に赤みが起きます。
肌トラブルが起きると、毛細血管を拡張させ、栄養素や酸素を運ぶことで、肌の新陳代謝が活発になり、トラブルを解決するように活発に働くのです。
血管が拡張すれば、肌が赤く見えてきます。もともと肌が薄い方は余計に赤みが増して見えます。また、血流が増加することで、温度も上昇してきます。それが、顔の火照りでもあります。
もし、肌を修復するための赤みであるところをレーザー治療を行ったり、薬による治療を行ったりしてしまうと、本来の赤みの目的とは異なる対策になってしまいます。 慢性的に赤みが起きていれば、赤みも持続して対策方法もその分、長くなっていきます。
以外と知らないアレルギー反応によって起きる肌の赤み
特に、化粧品は変えてないけど、肌の赤みが起き始めた。または、頬の赤みが消えない。
アレルギー反応でおきる赤みは何かに触れた時に生じます。
化粧品や整髪料、ピアス、メガネなどで起きることがあります。
ピアスやメガネは、それらに含まれている金属が汗、体液などで溶けだし、金属が身体に入り込みやすくなります。その後、またネックレスを身に着けることで、拒絶反応を起こして、痒みや赤みやカブレなどを引き起こしていきます。金属アレルギーです。最初の頃は、金属が体内に入り込まないので、まさかアレルギー反応を起こしているとは知らないことも。プレゼントされたピアスや、買い替えたメガネが案外肌の赤みを引き起こしているということもあります。
化粧品や整髪料なども、知らないところで、アレルギー反応を起こしてしまうことがあります。化粧品をつけて赤くなれば、すぐにアレルギー反応と思う方もいますが、アレルギー反応の場合は顔以外の身体につけても、カブレて赤みや痒みが出現します。
身体は何ともないのに顔だけが、赤くなる、痒くなるという場合は、肌が敏感である赤みである可能性が高いです。
敏感肌は赤くなりやすいのが特徴ですが、自分はどのような赤みであるか確認したうえで、自分に合った対策を行うことが大切です。
敏感肌が悩む痒みの苦痛
敏感肌の方は肌の痒みが起きやすいといわれています。肌の痒みの要因をここではご紹介していきます。理解することで、適切な予防や対策を実施しましょう。
肌が痒くなることは悪いこと?
皮膚に起きる痒みは異物が侵入した時の皮膚の免疫反応の一つと考えられており、痒みは有害なものから守る働きがあります。
皮膚の表面に何らかの異物が付着し、その一部が皮膚内へ入ると、この異物が身体に害を与えるものである場合、皮膚に存在している肥満細胞からヒスタミンが分泌されます。
ヒスタミンは、知覚神経に作用して、それが痒みとして脳に伝わると、脳は手に指令を出します。指が痒いところを擦ると皮膚の一部と共に異物は取り去られます。
この時、異物が取れたことの何らかの情報が脳に届くと考えられます。
これが、掻くと痒みがおさまるという現象になるのです。このように、痒みは有害物質の侵入を防ぐためのものでもあります。
痒いということは、異物の侵入から守る意味で必要な行動でもあります。
アレルギー反応以外の痒み
肌の乾燥
痒みは、異物が肌に付着したことでおきるアレルギー反応以外に、肌の乾燥も原因になります。
健康な皮膚は、皮膚の表面にある角質細胞によって水分が保持されると同時にバリア機能が働くことで、異物の侵入を防いでいます。
しかし、皮膚の表面が乾燥することで、バリア機能が低下してしまい、異物が侵入しやすくなるのです。その結果、赤みや痒みが起きてしまいます。
ストレスによる痒み
ストレスを感じると、刺激が神経にも伝わり、皮膚の神経から、神経ペプチドが放出されます。神経ペプチドが、ヒスタミンの分泌を促してしまうことで痒みが起きます。
汗による痒み
汗をかいたままにしておくと、アルカリ性に傾いてしまうことがあり、それが、敏感肌の方の場合は特に肌を刺激してしまいます。
首や背中、腕の屈曲部分、膝の裏など、汗をかき溜まりやすい場所が赤く、痒くなる方は、汗による刺激を受けている可能性があります。
汗をかくことは悪いことではありませんが、痒みが起きやすい方は、こまめに汗は洗い流すか、タオルなどで、拭き取りましょう。
間違ったケアによる痒み
ニキビや赤ら顔の対策が、肌を刺激させて痒みを引き起こすことがあります。
ピーリングやレーザー治療など、肌に強い刺激を何度も与える行為は、肌が傷つくことになります。それによって、敏感肌になることで、ニキビ以外のトラブルも起きてしまいます。
また、ステロイドによる薬の連用で菲薄化されることで、外部からの刺激を感知しやすくなり、赤みや痒みが起きやすくなることがあります。肌トラブルを減らしていくには、肌そのものを健康な状態に整えていくことが重要です。
敏感肌の方は皮膚の角質層が薄い、角質細胞面積が小さいことで、異物が侵入しやすい傾向があり、そのため、痒みも起きやすいといわれています。
いづれにしても、すぐに痒くなったり、痒みがいつまでも続いたりする場合は、日常生活や睡眠にも支障が出てきますので、少しでも痒みを緩和していけるといいですね。
痒みが起きている場合の対策や、実際に肌を健康にしていきたいと思っている方は、ご相談ください。