頬の赤みとベタツキと男性ホルモンの関係性について
最近、「美容男子」としてスキンケアに力を入れる男性が増えてきました。女性側からみても、肌が荒れているよりも、キレイで爽やかな男性のほうが好ましいとされるため、ますます美肌を目指す男性が増え続けております。しかし、ホルモンの関係上、女性よりも肌が汚れやすいのが男性の悩み。今回はそのホルモンが原因の男性ならではの肌の悩みについてお話しいたします。
男性ホルモンと男性ならではの肌の特性とは
まず、男性の体内では男性ホルモンが多く分泌されています。男性ホルモンは身体の構造を筋肉質に形成する役目がありますが、それとは別に皮脂の分泌を促進させる働きがあります。さらに男性ホルモンは皮脂腺の増加や皮脂腺分泌の活性化を行なうため、男性の肌は女性の約3倍の皮脂分泌量があります。逆に肌のテカリがない方は、男性ホルモンの分泌が少なく、ホルモンバランスが崩れている可能性があります。(もちろん個人差はあります。)
過剰に分泌された皮脂の影響で、毛穴の拡大やニキビ、皮脂の酸化、肌荒れなど肌トラブルが発生しやすくなります。また、肌は適度な油分と水分のバランスを保って維持されていくものですが、歳をとっていくことによって、肌に蓄えておける水分の量が減っていきます。皮脂自体は肌の水分を蒸発させないために分泌されるものなので、肌の水分が少なければ少ないほど、皮脂は少ない水分を守ろうとし、より多く分泌されるようになるのです。
皮脂の分泌だけじゃない、肌荒れに直結する外的要因
男性ホルモンが肌に大きな影響を与えることは認識していただいたかと思います。ただ、それ以外にも日常的な行動によって、肌荒れは急速に進んでしまいます。男性の生活習慣の中で、肌に影響を与えるものをピックアップしてご紹介いたします。
○髭剃り
最近は、ファッションの一部と認識されている髭。ですが、多くのサラリーマン男性は、ほぼ毎日髭を剃って仕事に出ているはず。その毎日の髭剃りで、まだ新しい角質も削ってしまうため、肌は傷ついたまま回復しない状態が続いてしまいます。
肌への影響を極力少なくするためには、同じ剃刀を使い続けるのではなく、定期的に替え刃を変更し、髭剃りはよく切れる状態を維持することを心がけましょう。
また、剃る前には、蒸しタオルやぬるま湯などで十分に髭を柔らかくし、オイルやクリームを塗って肌を保護しましょう。さらに、可能な限り剃る時間を短くするよう意識することで、肌への負担を減らせます。
○紫外線対策
女性と違い、男性はメイクして外に出る方はほとんどいません。そのため、むき出しの肌を紫外線にさらしてしまいがち。紫外線はシミ、ソバカス、日焼けを誘発しますが、一番気にしたいリスクは、肌老化の促進です。
肌老化とは、皮膚組織の繊維芽細胞が傷つけられたり、失われたりすることで、肌のハリや弾力が衰えてシワやたるみになるなど、肌全体が老化していく現象です。肌老化となる原因の9割が紫外線、1割が加齢による自然な老化と考えられています。つまり、紫外線対策を徹底することで、見た目の若々しさを長く保つことが可能となるのです。
○飲酒
飲酒をした次の日にニキビができていた。という経験はないでしょうか。アルコールは直接肌を傷つけたりするわけではありませんが、巡り巡って肌に悪影響を与えてしまうのです。その原因となる箇所は「肝臓」です。
肝臓の重要な役割は体内の解毒。コンビニ弁当などに含まれる添加物など毒素を摂取してしまう機会はたくさんあるにもかかわらず、解毒する箇所は肝臓の一つだけ。飲酒すると肝臓はアルコールを優先して分解するため、解毒されなかった毒素が身体全体を巡り、肌にも影響が出てしまいます。
また、飲酒をすると寝つきはよくなりますが、睡眠自体は浅く、質が大きく下がります。睡眠の質が低下すると、肌の修復や再生を施す成長ホルモンが十分に分泌されなくなり、肌が荒れたままになるのです。
○タバコ
タバコの煙は喫煙者にとっても、周囲の非喫煙者の肌にとっても有害です。それはビタミンCの欠乏と血行不良によるところが大きいと言えるでしょう。
ビタミンCは人間の体が自身では生成できない栄養素であるため、野菜や果物から摂取する必要があります。
しかし、タバコの煙は摂取したビタミンCの吸収を阻害し、そのまま尿として排出させてしまうのです。さらに、タバコに含まれるニコチンは血管の収縮に影響を与えるため、血液の流れを悪くします。血流が悪くなると酸素や栄養素が身体に行き渡らなくなり、体温低下、新陳代謝の低下を招いてしまいます。そのため、肌のかさつきやシミ、くすみなど肌荒れに拍車をかけてしまうのです。
○スキンケアのさぼり
男性はスキンケアに興味が少ない傾向にあるため、億劫に感じて毎日のスキンケアをサボりがちになります。汚れが溜まりやすい男性の肌は、スキンケアを怠ることで、ますます酸化して黒ずみ、ニキビが増え、脂漏性皮膚や赤ら顔の原因になります。
肌表面の傷は常に外に露出している部分なので、多少面倒に感じていても毎日のスキンケアを欠かさないようにしましょう。
脂漏性皮膚について
脂漏性皮膚は毛穴が開いて、まるでみかんの皮やイチゴの表面のような状態で、ニキビが重なって発生している肌のこと。赤みやべたつきのほかに、小鼻周辺などが部分的に脂っぽく、それ以外の箇所の肌がカサついて皮が剥け、触るとポロポロと角質が取れるような症状や、白く粉をふいてフケ状になるといった症状がでてきます。
特に男性はホルモンの関係上、皮脂が多く分泌されますが、脂漏性皮膚になった方の皮脂は腐敗が発生し、マーガリン状の皮脂になっていきます。流動性が失われた皮脂は、ますます毛穴に溜まるようになり、ニキビが発生しやすくなるという悪循環に陥ります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。正直書いていて怖くなってしまいました。女性であっても男性ホルモンは分泌されます。最近は男女ともに外食の多い食生活が増えているので、ホルモンバランスが崩れ、男性ホルモンがより多く出てしまうこともしばしば。そのため皮脂が過剰に分泌される状況に陥りやすいのです。
男性の生活スタイルにも肌が荒れる原因はたくさんありますが、女性もメイク汚れやストレスといった肌荒れにつながる要素もあります。日々の生活で肌を傷つけないように気をつけるだけでなく、毎日のスキンケアを怠らず、常に肌を清潔にするように心がけることが大切です。
こことみに、ご相談ください。