多くの女性が悩みの一つとして挙げる赤ら顔。
これが温泉などで肌がほんのり赤くなるような、いわゆる「桜色」なら色っぽい雰囲気で好感度アップなのですが、血行が良くないのに普段から肌が赤い人は要注意。肌の健康が損なわれている可能性が非常に高いと言えるでしょう。
赤ら顔の代表的な原因
赤ら顔には、以下のような原因が挙げられます。
・肌の毛細血管の血流が滞り、血管自体の色が赤黒く変色してしまっている。
・肌が乾燥し、荒れてしまっている。
・ストレスなどで、自律神経のコントロールができない。
など、原因や症状の度合いも個人によって多岐にわたります。今回は乾燥が原因で赤ら顔になっている人のために、皮膚が弱い人・薄い人におすすめの乾燥対策をご紹介します。
肌が弱い場合の赤ら顔に対する保湿方法
乾燥による肌荒れが原因で赤ら顔になっている人の特徴として、そもそも皮膚が刺激に弱い、皮膚組織が薄い、ということが多いと言えます。そういった方々でも安心して実践できる方法を紹介していきます。
例えば、もともとアレルギー持ちの方など、どんな化粧品を使ってもピリピリして、洗顔料が使えない、という方がいらっしゃいます。そういった方々は、化粧品をいろいろ変えるよりも、自分の肌状態がどういう状態であるかを確認していく必要があります。
何も使わないほうがいいのではないかと思うかもしれませんが、全く何もしなくてよいというわけではありません。可能な限り刺激の少ない洗顔料を使いましょう。
洗顔した後は、肌を乾燥させないように保湿をしましょう。 刺激の強い商品は避けましょう。どういった商品で、どのようにケアをするかお困りの場合は、ご相談下さい。
●保湿濃度が高い化粧品をつければ、乾燥しないか?
肌が乾燥するので、濃度の濃い成分や、保湿力の高い成分を顔につければ、乾燥は治まるといえば、そうでもありません。
肌に塗布した直後は、潤いがあっても、時間がたつと乾燥感を生じることはないでしょうか?それは、肌そのものが乾燥している為です。
肌が潤いを保つことができるのは2つの仕組みがあります。
1つは、皮脂膜です。
皮脂膜は、毛穴の中にある皮脂腺より分泌した皮脂と、汗腺から出る汗によって構成された天然のクリームです。皮脂膜は、外部からの刺激から肌を保護するほかに、肌の水分を逃がさないようにする役割があります。
2つめは、いつまでも皮膚が乾燥しないための、システムです。
湿度の低い環境においても、通常はこのシステムは機能することで、肌は常に潤いを保つことができるのです。保湿しても、乾燥してしまうのは、2つめのシステムに問題がある為です。
乾燥を防ぎ、肌に潤いを保つ成分
普段、肌の潤いを保つことができるのは、皮膚表面に存在するセラミドとNMFが存在しているためです。
皮膚表面は0.2mほどの厚さで、上から角質層、顆粒層、有棘層、基底層で構成されています。最上部に存在する角質層には、角質細胞とその隙間を埋める細胞間脂質が存在しております。
セラミドやNMFは細胞間脂質に存在し、水分を抱え込む働きをしています。また、角質細胞と角質細胞を繋ぎとめることで、水分の蒸発を防ぎ、保湿する働きをしています。
それらの存在があることで、肌は常に潤いを保つことができ、乾燥を防ぐことができるのです。肌が乾燥してしまう人は、セラミドとNMFがうまく作れないことで、角質細胞が剥がれて、肌の中の水分を保つことができずに乾燥してしまうのです。
なぜ、セラミドとNMFが作れなくなるのか?様々な要因がありますが、その要因として、誤ったケアです。
過度な洗顔や摩擦が、肌を傷つけることで、細胞間脂質やNMFが流出するためです。また、肌が傷つくことで、肌に赤みが起きると、細胞間脂質やNMFがうまく作られないためです。普段のケアは健康な肌づくりには欠かせないのですが、間違った対策は、逆に赤ら顔を悪化させたり、乾燥させてしまったりするので、まずは普段のケアを見直すことも必要なことです。
●見た目の保湿より、仕組みを整える
肌が乾燥しないためのシステムと整えるには、不足している成分を補うことも大事ですが、肌が保湿される仕組みを整えることも必要です。角質細胞と細胞間脂質、NMFがきちんと揃った状態を作ることです。そのためには、適正なスキンケアが必要となるわけです。
お肌を内面からキレイにする
お肌を内面からキレイするには、必要な栄養素の摂取と、その栄養素を肌に届けるための血行促進が必要不可欠です。よくテレビや雑誌などで紹介されている肌改善を実践して効果がないと感じる方の多くが、栄養素と血行促進のどちらかが欠けていることがほとんど。その両方を兼ね備えた考え方が「インナービューティー」と呼ばれる考え方。インナービューティーはさまざまな解釈がありますが、ざっくりまとめると「良い物を摂取する」「血行を促進する」「毒物を排出する」生活習慣を続けること。
しかし、規則正しく肌に健康な生活を続けることは、なかなか難しいものかもしれません。そこで、比較的取り入れやすい対策方法をご紹介します。
〇お風呂
バスタイムは日常における絶好の美容タイム。入浴で体を温めることで、ダイエットや冷え性改善、むくみ改善はもちろん、赤ら顔など多くの女性の悩みを解決できます。肌をきれいにするためにも、バスタイムの使い方は非常に大切です。お勧めの入浴法がありますので、毎日の入浴時に意識して、キレイになっていきましょう。
・半身浴
少し温いかな?と感じる温度(39℃前後が目安)のお湯を、自身が座った状態でみぞおち辺りまで浸かるようにお湯をはります。その座った状態で20分~30分ほどじっくりと浸かります。気持ちと筋肉の緊張感をほぐし、冷えと むくみを改善する効果があります。浸かっている間は汗をたくさんかいていますので、水分補給は忘れずに。また水分補給時には冷たい物を飲みたくなりますが、ここはグッと我慢して、常温のお水にしましょう。内臓への負担が減り、身体への吸収がはやくなります。
〇マッサージ
血液やリンパの流れが滞ると、体内に老廃物が溜まるだけでなく、肌への栄養素が行き渡らなくなります。また、肌のくすみやシワ、むくみが引き起こす凸凹肌といったトラブルの原因にも。定期的なマッサージを取り入れることで、ストレスと一緒に老廃物を体外に流してしまいましょう。
〇食事
話題の美容食もよいですが、身体を温めてくれる食材があることはご存知でしょうか。代表的な食材は、冬キャベツやレンコンといった「寒い季節や地方で収穫できる食材」、じゃがいもやニンジンといった「土の中で育つ野菜」、カボチャや黒ゴマなどの「色の濃い食材」が挙げられます。その季節の旬の食材は、その季節になりやすい身体のトラブルを治してくれます。積極的に食べて、身体を元気にしていくとよいでしょう。
まとめ
赤ら顔の原因である「乾燥」も人によって様々です。一生懸命、肌の保湿対策をしていても、乾燥させるような対策をしていては、今までと何もかわりありません。気になる赤ら顔もそのままです。本当の意味での保湿が乾燥した肌には必要なことです。
普段の正しいスキンケアを身に着けたい方や、肌の仕組みを整えたい方は、まず、ご相談ください。