しわの原因と対策

年齢を重ねれば「シワができるのは、仕方がない」と誰もが思います。確かに老化は止められません。

ただ、老化以外にもシワを作る要因は存在しており、対策次第では、シワを少しでも少なくする、目ただなくすることも不可能ではありません。

まずは、シワになる原因をしっかりと認識しましょう。

 

しわの原因

真皮の線維の減少と劣化

皮膚の弾力を保っているのは、真皮に存在するコラーゲンとエラスチン線維です。

真皮に存在している線維芽細胞が、コラーゲンとエラスチン線維、基質を作ります。また同時に、古くなったコラーゲンとエラスチン線維の分解も行っています。

しわは、この真皮に存在するコラーゲン線維とエラスチン線維の劣化や減少などが原因です。

 

年齢とともに、できるしわも、真皮に存在する線維が劣化や変質することで、しわになります。

また同時に、線維芽細胞の能力も年齢とともに低下するため、コラーゲンとエラスチン線維を合成する量も減り、さらにしわができやすくなります。

 

皮紋が深く不規則になる

皮膚の表面には、「皮溝」があります。その溝で囲まれて盛り上がったところが、「皮丘」です。

そして「皮溝」が交わるところに毛穴があります。皮溝と皮丘でできた線（模様）が「皮紋」です。

 

皮溝が浅く細かく、そして皮丘の大きさや高さが均一の人ほど、きめが細かい肌ということです。しかし、肌の表面が乾燥してくると、肌の表面が荒れてきてしまいます。

そのため、皮溝と皮丘の幅が広がってしまい、皮紋が不規則な編み目状になります。それが、キメの荒い肌になる原因であり、さらに乾燥などが進行すると皮溝が一定方向に深くなってしわになるわけです。

 

 

しわの要因

• 紫外線

紫外線を浴びると、皮膚の中で活性酸素が発生し、その活性酸素が、細胞を傷つけてしまうと同時に、コラーゲンとエラスチン線維を分解する酵素が増加してしまいます。

そのため、肌の乾燥やしわを作りだすわけです。

また、紫外線は線維芽細胞の合成機能を低下させるため、コラーゲンとエラスチン線維が作られる量が減少、その結果、肌の弾力は失われてしわの原因になります。

このように、紫外線対策を怠っているといずれ、深いしわになってしまいます。

 

• 急激なダイエット

断食や運動をしないで食事だけのダイエットをされた場合、脂肪は減りますが、筋肉を鍛えていないために、肌を支えきれずにたるんでしまいます。顔がたるんでいると老けて見えるので厄介です。

 

• 栄養バランスが乱れている

大きなしわは、皮膚の中央の真皮にあたる線維が劣化したり、合成能力が低下したりすることでできます。

その合成や分解を行っている線維芽細胞に栄養が行き届いていないと、ハリや弾力を作り出すことができません。

食生活が乱れていたり、ダイエットによって食事制限をすることで、栄養不足になると、しわができやすくなります。

 

 

• ストレス

ストレスが続くことで、活性酸素が増えていきます。

増えた活性酸素は真皮の線維を劣化させたり、コラーゲンとエラスチン線維を分解する酵素を増加させてしまうため、シワが増えてしまいます。

 

しわの要因は今まで浴びてきた紫外線の量や毎日の食事、普段のスキンケアが積み重なってできたものです。

老化以外のしわの場合、長い年月かけてつくられてきたため、目立ちにくくするには時間のかかるもの。だからこそ毎日の肌を整える対策を行い、しわができないように予防していくことが必要ですね。

ぜひ、正しいスキンケアを実施してみたい、しわ予防対策をしたい方は、こことみに一度ご相談ください。

 

しわの対策

深いしわの場合は、加小（？）じわは表皮にできているので、対策をしっかりすることで、多少の改善はみられるかもしれません。

加齢以外の原因でも今以上に、深いしわを作らないように、予防対策を日頃から行うことが大事です。

 

乾燥させないこと

小じわは肌の水分が不足したことで、皮溝が深くなってできたものです。

肌が乾燥しないように、常に潤いを保つ対策がしわの予防対策にもなります。

皮膚の一番上部に存在する角質層には、角質細胞と天然保湿因子と細胞間脂質が存在しています。この天然保湿因子は吸湿性と保湿性に優れており、肌の潤いには欠かすことができません。

細胞間脂質は水と馴染やすい部分と油と馴染みやすい部分があり、それが規則正しく並ぶことで、水分を保持しています。

しかし、肌に強い刺激や摩擦などを与えてしまうと、肌荒れが起きてしまい、潤いに欠かせないそれらの物質が不足したり、不規則な並びになったりします。その結果、水分を保持できず、肌が乾燥してしまいます。

 

肌の代謝を整えること

天然保湿因子や細胞間脂質は、肌が代謝される中で生成されてきます。

代謝が乱れていると、それらが不足することになり、乾燥につながります。

肌の表面から色々と保湿をしても、すぐに肌が乾いてきてしまう人は、天然保湿因子や細胞間脂質が不足している可能性があります。

 

たとえば、保湿効果の高い化粧水やクリームを肌に塗りたくっても、正常な代謝が行われていなければ、乾燥状態は一向に改善されません。

肌の乾燥防止には肌の代謝を整えることが先決です。

 

紫外線対策はしっかりと

紫外線は一年中存在しています。紫外線が強い夏の時期だけ紫外線対策をするだけではなく、一年中、対策を心がける必要があります。

紫外線の影響は、すぐにしわになるわけではないのですが、毎日の紫外線の影響が積み重なって、真皮層の線維を劣化させていきます。

外出時は、 日焼け止めの使用はおすすめします。 日焼け止めは、一回塗ればよいものではなく、何度も塗り重ねが必要です。特に紫外線の強い時期は、日焼け止めを塗ったつもりが、日焼けしてしまったということもあります。

正しい日焼け止めの方法で、紫外線予防対策をしましょう。日焼け止めと合わせて、日傘や帽子などを利用するといいですね。

表皮のしわではまだ対応ができても、真皮のシワは対応がなかなかできません。

コラーゲンやエラスチンなどの成分が入った化粧品を外から塗っても、それらが直接、コラーゲンやエラスチンの増加に結びつき、しわの解消になることはありません。

なぜなら、真皮層まで化粧品の成分が浸透することはないからです。肌の状態が正常であれば、表皮のバリア機能が働き、それ以上は異物が浸透することはないようになっているからです。

 

しわは予防対策が大事。

しわの場合はしわができてからの対策よりも、予防対策が大事です。日頃から、正しいスキンケアの実施や紫外線予防対策、そしてストレスや睡眠など生活面にも気を付けて過ごしましょう。

ただし、表皮上のしわでも、細かいちりめん状のしわの場合は、単に乾燥や弾力の低下だけのしわでない可能性があります。

しわについてお悩みの方や正しいスキンケア対策を行いたい方は一度、こことみにご相談ください。